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2013.01.15
不動産登記【権利証を紛失した場合】
不動産の権利証はありますか?
権利証は、不動産の名義の変更時に必要となります。
どこのご家庭でも、大切に仏壇や金庫、貸金庫などに保管してあったりすると思います。
では、権利証を紛失してしまった場合は名義の変更ができないかというと、そうではありません。
権利証の提出に代わる方法が2つあります。
(なお、相続による名義変更の場合には権利証の提出は義務付けられておりません。)
1つ目は、事前通知制度の利用です。
権利証は、登記義務者が所有権を他人に移転するにあたり、その本人確認及び意思確認等の趣旨で添付が義務付けられています。紛失している場合には、法務局から登記簿上の住所地に宛てて、「こんな登記が申請されていますが、間違いないですか?」という旨の「事前通知」が本人限定受取郵便でなされます。
この通知を受け取ったら、義務者は2週間以内に署名捺印して法務局に返送します。
これで、権利証に代えることができます。
ただし、不動産売買などで、所有権の移転と代金の支払いが同時履行である必要がある場合には、この方法は避けるべきです。
なぜかといいますと、権利者が売買代金を支払ったのにも関わらず、義務者が登記に協力しなかった場合、トラブルになるからです。
同様の趣旨で、離婚の財産分与で不動産の名義を変更する場合にも、避けるべきかもしれません。。。。
2つ目は、司法書士の作成する本人確認情報の提出です。
司法書士が直接義務者本人に会い、面談をした上で作成する、本人確認情報と呼ばれる書類を法務局に提出することで、権利証に代えることができる制度です。
司法書士に与えられたこの権限は、登記の専門家としての信用があるからこそです。
司法書士の信用失墜となるようなことはしてはいけませんね。
誠実な仕事を心掛けます
ということで、権利証を紛失した場合でも、名義の変更は可能ですので、紛失したかもしれないと思っている方も、ご安心ください。
紛失した権利証を悪用されることが怖いという場合には、管轄の法務局に、権利証を紛失した旨を届け出ておくこともできます。ご不安な方は該当不動産の所在地を管轄する法務局まで相談してみてはいかがでしょうか?
<みさき司法書士事務所>