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2017.06.26.

成年後見【親族後見人選任の基準】

お久しぶりです
6月は2件、成年後見等開始の審判申し立てを行いました。
1件は親族の方を成年後見人等候補者にして申立てしました。

申立からの関与は約1年ぶりだったのですが、家庭裁判所(←伊丹です。)の調査委員の方に、
「財産が1000万円を越えたら原則として専門職に関与していただきます。」と言われ、えっとなりました。
そんなの聞いてないよ~~~~という事態です

専門職と共同で後見人をするか、監督人に専門職を選任するか、後見人として専門職が1人で関与するか・・・どれか好きなのを選んでくれと言われました。

最終的に裁判所の判断になるとはお伝えしていたものの、まさかそんなにボーダーラインが低いとは
今はそんなに厳しいんですね

 <みさき司法書士事務所>

2016.10.20.

成年後見【任意後見契約を解除するには?】

先日、大阪青年司法書士会で公証人の先生を講師にお招きして、「公正証書作成のポイント」と称し、尊厳死宣言公正証書、任意後見契約公正証書、死後事務委任契約公正証書、遺言公正証書の作成についての実務をお話しいただきました

そこですごく興味深かったことなのですが、任意後見契約には「移行型」「将来型」「即効型」があり、司法書士業界としては、「即効型」について、契約を即発動させなければならないほどに判断能力が低下している人と契約を結ぶことが果たして良いのかと問題意識をもっているのですが、公証人の先生方はむしろ「即効型」よりも「移行型」「将来型」の方に問題があると考えておられるようでした。

なぜなら、任意後見契約を締結したものの、実際には発効されないままになっている事案の方が圧倒的に多く、「契約の中で委任者が判断能力が衰えたときに受任者が家庭裁判所に後見監督人を選任することを義務づけているものの、違反した場合の罰則規定はなく、契約が履行されるかどうかについて担保できない。」ためだそうです。

「即効型」については、「判断能力に衰えが見られるが、意思能力がないとまではいえない」ような場合であれば、民法上有効に契約を締結する能力はあるため、法律上は問題がないと考えておられるようでした。
(親族がいれば、親族ともめる可能性は否定できませんが・・・。)

そして、「移行型」「将来型」の場合、任意後見契約を締結した後になって、「受任者との信頼関係を失った」「他の親族に指摘された」「契約内容に納得できない」などの理由で(他にもあるかもしれませんが)、契約を解除したいという相談が案外多いそうです

その場合の方法は、「公証人の認証を受けた書面」により行います。
詳細は下記の通り。



(1)合意解除の場合
合意解除証書を当事者2人で公証役場に持参し、目の前で署名捺印の上、認証を受けることにより行います。
(2)一方的な解除の場合
内容証明を作成し、3通を公証役場に持参して、目の前で捺印の上、認証を受け、当事者の一方に内容証明郵便で通知することによって行います。

*(2)のケースが圧倒的に多いようですが、公証役場には本人が出頭する必要があります。



なお、任意後見契約の契約発効後(後見監督人選任後)は契約を解除することはできず、処置としては家庭裁判所において成年後見申立を行うことが考えられますが、今のところ他に手立てがありません。

契約は解除する方も、される方も、嫌な気持ちになりますよね。
任意後見契約に限らずですが、契約の前にはご本人家族含めしっかりと内容を理解しておいていただきたいところです。

 <みさき司法書士事務所>

2016.07.19.

成年後見【遺言による未成年後見人の選任】 

民法では、未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で未成年後見人を指定することができると規定されています(839)。

実際に遺言の効力が発生すると、遺言及び遺言の効力が発生したことを証する書面(除籍謄本や死亡診断書の写し?)を持って市役所の窓口に行けば、未成年後見人が就任した旨を戸籍に記載してもらい、未成年後見人としての職務がスタートします

未成年後見人は未成年者が成年に達するまでの間、未成年者に代わって財産管理を行うことになるのですが、通常、家庭裁判所で未成年後見人の選任が行われた場合は、裁判所の監督下におかれ、未成年後見人は、毎年その財産管理報告を裁判所に対して行う必要があります。

この点、遺言で指定された未成年後見人の場合、裁判所での選任手続きを要しないため、裁判所へはどのように事件として係属することになるんだろうと思って、調べてみました

すると、遺言で未成年後見人が選任された場合は、裁判所が事件として把握することもないため、裁判所の監督下に置かれることはないそうです

だったら不正しようと思えば簡単に不正されてしまう恐れがあるのではと制度の不備を感じずにはいられません
この不安を解消するためには、未成年後見人の他、未成年後見監督人も遺言で定めておくことで対応するしかないのでしょうか。

なお、報酬に関しては、遺言で具体的に定めていなければ、民法862条を根拠として裁判所が定めることができるため、家庭裁判所に報酬付与の審判を申立することが認められるようです。

<みさき司法書士事務所>

2015.10.22.

成年後見【遺産分割協議における成年後見人の利益相反】

成年後見人をしていて最近とても悩んだ事案があります

本人に、親族後見人と専門職後見人(私)の2人の成年後見人が選任されている事案で、
本人の父親に相続が発生し、遺産分割協議を行うことになりました。
遺産分割協議を行うにあたり、本人と、親族後見人の2名が相続人当事者になります。

この場合、専門職後見人(私)が本人を代理して、親族後見人との間で行った遺産分割協議は有効か否か

という問題です。

未成年者の場合、
親権者たる父母の一方に民法第826条第1項にいう利益相反関係があるときは、
利益相反関係のない親権者と同項の特別代理人とが共同して子のための代理行為をなすべきである

(最判昭35.2.25)

という判例がありますから、一方とのみ利益が相反する場合であっても、特別代理人の選任を要します。
(特別代理人の選任の概要はコチラ

では、
本人に成年後見人が2人いる場合(権限分掌なし。)において、
一方に利益相反があるときはその一方のために特別代理人を選任する必要があるのか…


と思い、家庭裁判所に上申書を出してみました。

すると、「特別代理人は選任せず、専門職後見人(私)が本人を代理して、親族後見人との間で遺産分割を行っていただいて結構です。」と言われました

あれ?そうなの?!と思って、その理由を考えてみました。
この違いは、民法上の条文に起因するのではないかと思われます。

未成年者の場合、
民法818条
1項 成年に達しない子は、父母の親権に服する。
3項 親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。

と規定されており、親権の場合は、父母が共同して行使する必要があります

これに対して、成年後見人の場合は、事務を共同して行使しないといけないという定めはありません
(なお、未成年後見人が複数人ある場合には、民法857条の2によれば、事務は共同して行使する必要があります。)

そのため、今回のケースでは特別代理人を選任する必要はないようです。

細かい話ですが、困ったときは条文に立ち戻って考えることは本当に大事ですね

 <みさき司法書士事務所>

2015.04.17.

成年後見【後見監督事件等についての所感】

この半年間で、私が家庭裁判所からの事件配転で受任した後見監督事件は2件、
後見制度支援信託事件は1件です。

いずれも新規に後見申立のあった事案ではなく、係属中の事件について、
家庭裁判所の職権によって立件されているケースでした。

大阪には司法書士がたくさんいる中で私だけでほぼ2ヶ月に1件回ってきているということは、
相当な数の事件が裁判所で処理されているということになります。

最近は家庭裁判所の方でも親族が後見人をしているケースにおいて
監督人を選任することが増えている傾向が顕著ですね。

裁判所も人手不足なので、その人手不足による負担を少しでも減らすために
監督人に専門職を選任して、後見事務に不正がないように
目を行き届かせているという可能性もあるのでは…?と思いました。

実際に、大阪家庭裁判所では、何の問題もない成年後見開始の審判申立事件の場合でも
審判まで最短3ヶ月はかかっているようです。
(私が1月に申し立てた事件も、本日時点でまだ審判が下りていません。。。。)

家庭裁判所の人手不足、なんとか解消してもらいたいものです。

 <みさき司法書士事務所>

2015.01.07.

成年後見【申立権者・四親等以内の親族とは】

最近、にわかに成年後見の申立の相談が増えてきたなぁと実感しています。
多くはご家族からの相談ですが、ケアマネジャーさんからの相談等も多いです。

特に、ケアマネジャーさんからの相談に多いのは、
「身寄りがないから、申立人がいない。本人に財産管理ができないので、仕方なく自分がお世話している。」というケースです。
金銭管理だけでいえば、地域の社会福祉協議会(「社協」と呼ばれることが多いです。)に依頼すれば、やってもらえることも多いですが、
将来的な面で考えれば、やはりどこかのタイミングで成年後見人を選任しなければならないことは自明です。

さて、成年後見開始の審判申立ての申立人となることができるのは、
本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官が一般的です(民法7条)。

四親等内の親族について、どこまでが含まれるかですが、
民法上、親族の定義は六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族の範囲に属する者をいいます(民法725条)。
このうちの四親等内と範囲が限られていますので、
四親等内の血族と三親等内の姻族は、四親等内の親族として、成年後見の申立権者になれるということになります。

四親等内の血族というと、本人にとっての「両親」「祖父母」「子」「兄弟姉妹」「甥姪」「いとこ」「甥姪の子」などがその例ですが、
三親等内の姻族ともすれば、本人にとっての「配偶者の両親」「配偶者の祖父母」「配偶者の兄弟姉妹」「配偶者の甥・姪」などがこれにあたります。

正直・・・・他人です(めちゃくちゃ仲の良い親族であれば別ですが…。)

近くに住んでいて交流がある方なら別ですが、遠方に住んでいて、ほとんど連絡も取っていなかったような
三親等内の姻族の方に、成年後見の申立をお願いしても、快く承諾してくださる方はなかなか居てませんよね。
(しかも、相続権はないし。)

申立人となるべき親族がいない場合(又は親族があっても親族が申立を行おうとしない場合)には、老人福祉法32条、知的障害者福祉法第27条の3及び精神保健及び精神障害者福祉に関する法律第51条の11の2により、市町村長も申立をすることができます。

市町村長による申立は、支援者や支援機関、関係者などからの発見・要請・相談によってスタートすることがほとんどですので、「申立人がいないが、成年後見人の選任が必要だ」という場合には、各自治体の窓口にてまずは相談をすることが必要です。

なお、民法7条によれば、本人も成年後見開始の審判の申立をすることもできます。
判断能力のない者に手続き行為能力が認められるのかという点については、家事事件手続法118条により、
特別に認められています。
もっとも、その場合でもあくまでも意思能力は必要ですので、その意思能力すらない場合には本条によっても自ら有効に手続きをすることはできないと考えられます。

 <みさき司法書士事務所>

2014.09.30.

成年後見【嬉しかったこと♪】

私は障がいのある女性の成年後見人をしています。

最近、通っている作業所の遠足(?)で、少し遠くへお出かけしたようなのですが、
その際に、「三輪さんにお土産」とキーホルダーを買ってきてくれたんです
お小遣いあんまり渡してないのに、少ないお小遣いの中から私のことを思って
選んでくれたんだなぁ…と思うと、その気持ちがすごくすごく嬉しくて、幸せな気持ちになれました。
(もはや母親の心境ですね。)

成年後見業務は大変なことも多いですが、その分、仕事にやりがいを感じます

嬉しかったのでブログに書いてみました。

 <みさき司法書士事務所>

2014.07.14.

成年後見【申立書の作成について】

最近は成年後見の申立を自分で行う人が増えてきましたね
そんな中、成年後見の申立書類の作成についてよく質問されることを書きたいと思います

■財産目録の作成
本人の財産について、申立の段階では全貌がわからないことだって当然あります。
しかしそれは成年後見人就任後に、その権限で調査すればよい話ですから、
申立の段階では少なくとも年金の入ってくる通帳くらいわかれば、問題ありません。

■収支目録の作成
収支目録については毎月のおおよその支出でかまいません。
例えば、固定資産税など、年に数回課税されたりするような不定期の支出について、
わからない場合には申立の段階で記載する必要はありません。

*申立人が成年後見人等の候補者となる場合には、特にきちんと作ることが大切です。
なぜなら、家庭裁判所は申立書類の内容を見て、成年後見人等候補者の財産管理能力の
判断材料としている可能性が高いからです。
(申立書類とほぼ同様の報告書を年に1回裁判所に提出することになるためです。
管理能力に欠けると判断した場合には、専門職後見人が選任される場合があります。)

申立書類のひな型は、管轄の家庭裁判所の窓口でも交付しておりますし、
インターネットからも取得することができます。


自分で書類の作成ができない場合には、ぜひ、みさき司法書士事務所にご依頼ください
詳細はコチラ

弊事務所では、親族が成年後見人となった場合には、
裁判所への定期報告の方法などを詳細にご説明しております

また、報告書のテンプレートも差し上げております。
(当然無料です。申立から何年経っていても、遠慮なくご連絡、ご相談ください。)

また、親族が成年後見人となれない場合には、私が成年後見人候補者となることもできます。
(ご本人が遠方にお住まいの場合には、私が成年後見人となることはお断りした上で、
私の知り合いの司法書士又は弁護士をご紹介させていただきます。)

 <みさき司法書士事務所>

2014.06.30.

成年後見【ギャンブル依存症と成年後見】

先週の土曜日のNHKのニュースで、日本のカジノリゾート参入の動きについて特集されていましたね。
日本にもマカオのようなカジノ施設を作れば、海外からの観光客が増え、
大きな経済効果が見込めるという政府の思惑があるようです。

しかし、プラスの効果がある一方で、マイナスの効果も視野に入れておかなければなりません。

NHKニュースでは、韓国を引き合いに出して、問題点を指摘していました。

韓国では、カジノは観光客しか利用できないのが原則なのですが、
14年前に韓国人が唯一入れるカジノがオープンしてから、韓国でギャンブル依存症の人が増えたというのです。

日本では既に成人の5.6%はギャンブル依存症だというデータもあるそうです。
(オーストラリア2.1%、アメリカ1.4%がこれに続きます。)
ダントツで世界一のギャンブル依存症を誇る(誇れませんけど…。)日本で、カジノが解禁になったら…?

また、ギャンブルで財産を失った人が財産目当ての凶悪犯罪を行う可能性、
自殺者が増える可能性などについても言及していました。

話は変わりますが、
現在私はギャンブル依存症の方の補助人をしています。

本人は生活費の全てをギャンブルにつぎ込んでしまい、
お金がなくなったら、そこらへんの人に声を掛けまくって、
数十人以上の一般人やサラ金、ヤミ金から借り入れをしている状況でした。
債務の全貌について全く把握できない中で就任しました。

一般人やヤミ金からの借り入れは全てにおいて契約書等が残っていないため、
督促が来るのを待っては、しらみつぶしに通知を送付するという方法で、少しずつ債務を確認しています。
現在は状況確認中ですが、あまりに債務総額が高額の場合は、破産するほかありません。

中には本人の判断能力のなさに付け込んで、
5000円貸して、1万円を返済させるということを恒常的にしている人もいたようです。
(本人は認識していないかもしれませんが、ヤミ金になりますし、
利息制限法違反、出資法違反となり、告発できる可能性があります。)

私が財産を管理したところで、本人が在宅である以上、常に見張っているわけにもいかず、
ギャンブルに出かけることを完全にやめさせることはできません。
借り入れも、消費者金融や銀行はともかく、
一般の方からの借り入れは防ぎようがありません。
その都度、借入を取り消しをするにしても、債権者の方から怒鳴られ、とても心苦しい仕事です。

私が財産管理をしても意味はあるのだろうか…?と悩んだこともありましたが、
本人は私が選任されたことで、できるだけ迷惑を掛けないように…と、
回復のため努力してくれているようですので、その心掛けだけを希望に、頑張りたいと思います。

ギャンブル依存症は、本当に恐ろしい病気です。
悩んでいるご家族の気持ちを考えると、本当に本当に心が苦しくなります。
少しでも多くの方に、この問題性について、認識してもらいたいと思います。

 <みさき司法書士事務所>

2014.05.02.

成年後見【市民後見人制度とは】

成年後見制度は平成12年4月1日から始まった制度です
高齢化社会に伴って、年々利用者数も増大しており、
今日では多くの方々に広く認知される制度となりました

当初、成年後見人の多くは親族でしたが、近年では親族以外の第三者による後見人として、
弁護士、司法書士、社会福祉士などによる専門職後見人も多く利用されるようになりました。

そんな中で、より制度利用者によっての選択肢を広げるべく、「市民後見人制度」が誕生しました。
市民後見人というのは、その名の通り、親族以外の第三者であって、専門職ではない、
一般の市民の方が高齢者の成年後見人を務めるというものです。
職務内容は、他の成年後見人と同様です。
そのため、高度の倫理観と財産管理能力が必要です。

老人福祉法第32条の2等に基づいて、全国の市町村で市民後見人の育成&活用に向けての
取り組みが始まっています。

大阪府では大阪市、堺市、その他の市町村の3つに活動拠点を分けて「市民後見人バンク」を設置し、
市民後見人養成講座を受講修了者のみが「大阪府市民後見人バンクへ」登録することができることになっています。
既に市民後見人バンクには194名が登録されており、既に市民後見人として選任されているケースでは、
72件もの事案が存在しているそうです(平成25年3月末時点調査)。

認知症高齢者が増加し、成年後見制度が多く利用される中、
専門職後見人の手も足りない状況になってきています。
ゆえに、この市民後見人制度にはよりいっそうの期待が寄せられています。

まだ市民後見人をやっているという方とお会いしたことはないのですが、
実際にお会いする機会があれば、どんな感じで業務をなさっているのか
いろいろと情報交換をしてみたいものです。

 <みさき司法書士事務所>

2014.03.13.

成年後見【成年後見監督人の辞任】

昨年、裁判所からの選任案件で、成年後見監督人に就任しました。

この事案は、親族が成年後見人の候補者として申立された成年後見申立事件で、
申立の段階で居住用不動産の処分が予定されていたため、
居住用不動産の処分が終わるまでの間、司法書士が監督してほしいということで、
裁判所の職権による後見監督人の選任でした。

最近、居住用不動産の処分が終了したため、
そろそろ辞任するか~という段階になり、疑問が。。。

辞任なんてしたことがないので、いったいどうすればいいの!?という疑問です

そこで、裁判所に相談したところ、
辞任申立書と同時に、後見人からの事務遂行報告書を提出させてほしいとのこと。

通常、後見人の事務遂行報告書は年に1度の提出となっているのですが、
家庭裁判所の話では、「後見監督人が辞任しても、後見人が十分ひとりでやっていける力があるか確認するため」
辞任の申立と同時に後見人からの事務遂行報告書を出してほしいとのことでした。

最近は親族が成年後見人となる場合でも、
このように後見監督人がタイムリミット付きで選任されることも多くなってきているようです。

 <みさき司法書士事務所>

2014.03.04.

成年後見【公正証書による任意後見契約等】

最近、また死後事務委任契約を行いました。
テレビなどを見ていても、就活ならぬ終活が話題ですよね
最近は自分の死後のことを自分で段取りする方が増えているんでしょうか。

一般の方は公正証書で契約を行うというのは、
人生でそう何度もあるものではないのですが、
司法書士は任意後見契約や死後事務委任契約、任意代理契約などを結ぶ際に、
よく公正証書で契約しますので、何度も公証人にお世話になっています。

そうすると、一度目は本人確認のため、印鑑証明書を公証人に提出する必要があるのですが、
次回からは、公証人と面識があるということで、印鑑証明書の提出を省略することができるんです。
(同じ公証人の先生に依頼する場合に限りますが)

懇意にできる公証人の先生がいると、何かと相談にも乗っていただけるので、
とっても助かりますね

ちなみに、任意後見契約、任意代理契約、死後事務委任契約を行う際の必要書類は
委任者の戸籍謄本、印鑑証明書です。
(受任者も初めての場合は印鑑証明書を公証人に提出する必要があります。)
費用は契約の内容にもよりますし、公証人に自宅や病院まで来てもらう場合には日当が別途必要ですので、
一概には言えませんが、経験上支払ったことがある金額は3万円~15万円くらいです。
見積りを公証人に依頼することも可能ですので、ご相談ください。

 <みさき司法書士事務所>

2013.12.05.

成年後見【家庭裁判所への定期報告】

昨夜は枚方で、来年の2月の市民向け説明会で使う、講師が作成したレジュメを、
全員で添削するという作業をしていました
他の司法書士の先生に自分の作ったレジュメを添削されるという何とも言えない微妙な気持ち…。

私は成年後見人の職務内容についてお話しする予定ですので、
職務内容についてのレジュメを作成していたのですが、1か所ご指摘をいただきました。

それは、「家庭裁判所への定期的な報告義務について」です。
私は年に1回の報告が義務だと思っていたのですが、どうやら義務ではないみたいなんです

『法律上は「定期的に」とあるだけで、別に毎年決まった時期に行う必要はない』らしく、
『大阪家庭裁判所は「年に1度程度を目安に報告してくださいね~。」という程度のもんですよ。』と

まぁ年に1度程度には変わりはないんですけども。
多少前後しても良いので、報告はきちんと行うようにしてくださいね!

 <みさき司法書士事務所>

2013.11.14.

成年後見【市民向け説明会を開催します。】

少し先になりますが、リーガルサポート大阪支部北大阪ブロックでは、
市民向けの研修会を開催します



日時:平成26年2月15日(土)午後2時~4時
場所:門真市民文化会館 ルミエールホール(京阪電車の古川橋駅より徒歩5分)
内容:1.「成年後見申立の仕方」と「成年後見人の仕事」について
2.相続、遺言について
講師:成年後見センター・リーガルサポート大阪支部北大阪ブロック会員の司法書士
費用:無料
定員:先着50名(平成26年1月14日より受付開始)



1部の後半部分、「成年後見人の仕事について」は、私が講師を担当させていただきます
研修の申込書については、もう少し先に、このブログにて掲載したいと考えています。

もし、成年後見申立を検討されている方がいらっしゃいましたら、ぜひ参加をご検討下さい。

 <みさき司法書士事務所>

2013.10.24.

成年後見【死後事務委任契約を行いました。】

本日、財産管理等委任契約、任意後見契約、死後事務委任契約を公証人の立会いの下、
公正証書で契約締結しました

公証人の先生に、「やっぱ最近こういうの増えてます?」と聞いたら、
「いや~任意後見はときどきあるんですけど、死後事務委任契約は今年に入って2件目ですね~。」
と、言われました。

ん~やっぱりまだまだ利用する人が少ないんですね。
先駆者みたいでちょっと嬉しいです

死後事務委任契約とは、死後の遺体の引き取りや葬儀、火葬、納骨、生前に契約していた契約(携帯電話、電話等)の解約や相続人への財産の引き渡し(名義変更手続きは含みません。)、未払の債務の支払い(病院代、施設費用等)、市役所等への死亡届出などの事務を代理人に委任する契約を生前にご本人と行っておくものです。

民法上、委任契約は、本人の死亡により効力を失うのが原則ですが、
本人の死亡により効力が消滅しない旨の特約をつけて、契約を行うことになります。

契約を結ぶにあたっては高度な信頼関係をご本人やそのご家族と築いていくことがとても大切です。

ご本人の大切な財産をお預かりしたり、生前に死後の事務委任を受けるということは、
かなりの信頼関係を築いていなければ、不可能であると私は思っています。
そのような信頼関係を築くことができる、信頼していただけるということは
司法書士の仕事をしていて、大変嬉しいことです。

今日は、「よし、頑張ろう!」と気合を入れなおした1日になりました。

 <みさき司法書士事務所>

2013.10.10.

成年後見【居住用不動産の処分】

成年後見人が選任されている場合に居住用不動産を処分するには、
事前に裁判所の許可を得る必要があります。

最近私が成年後見監督人に選任された事案で、
居住用不動産の処分を予定している事案があり、
裁判所と事前に打ち合わせをしてみたところ、
裁判所へ許可申請を申し立てる際に、
どんな形式のものでもよいので、申立書に後見監督人の同意書を添付してくれとのこと。

実際に登記をする際には、家庭裁判所の許可を得る前提として、
監督人が同意していることが明らかなので、
登記申請の際の添付書類として、後見監督人の同意書は必要ないみたいです。

 <みさき司法書士事務所>

2013.09.06.

成年後見【相談事例の変化について】

最近、成年後見申立や任意後見の相談を受けることが増えてきました。

以前は、金融機関で高額の出金や解約の際に、
本人でないとだめだと言われたことがきっかけであったり、
不動産の売却の際に不動産屋さんに言われた、
施設入所の際に後見人を選任するように言われたなど、
外部からの指摘で成年後見制度を知ってご相談に来られるケースが多かったのですが、
最近では自ら成年後見制度を知らべて、利用したいと、
ご相談にお越しになるケースが増えているように思えます。

これは成年後見制度が浸透してきたことが一部あるのかもしれません。

しかし、成年後見制度は安易に利用を始めてしまうと、本人の能力が回復しない限り、
本人がお亡くなりになるまで続きます。途中でやめることはできません。

親族が後見人になる場合であっても、
必ず1年に1度は裁判所に事務遂行の報告をしなければなりません。
怠った結果、家庭裁判所から職権調査が入り、後見人を解任されてしまうこともあります。
後見人になるのは簡単ですが、なった後の事務がとても大変なのです。

ですから、本当に利用しないといけない状態なのか、
よく考えた上で申立をした方がいいのかなと思います。

*もっとも、法律的な観点からいえば、
本人の財産を親族も含めて他人が管理している状態というのは望ましくないので、
本人が財産管理をできなくなった時点で、成年後見人を申し立てるべきなのですが…。
実際にはそういうわけにもいきませんからね

成年後見申立についてはコチラ
成年後見人の行う事務内容についてはコチラ
任意後見についてはコチラ

 <みさき司法書士事務所>

2013.08.13.

成年後見【本人からの申立】

成年後見の申立を行う場合に、申立人となることが多いのは四親等以内の親族です。

ところが、身寄りのない方の場合ですと、申立を行うことのできる者がおりません。
こんな場合にどうしたらいいの?とよく聞かれることがあります。

民法では、成年後見の申立を行うことのできる者は、
『本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官』と定められています。

よって、本人からも申立を行うことができるはずなのですが、実際問題として、
これから被後見人になろうとしている判断能力のない者が、申立人となる行為能力があるのか…?

と、不思議に思うのですが、

成年後見に関する審判事件の手続行為能力を定めた、家事事件手続法第118条では、
『成年被後見人となるべき者及び成年被後見人は、第十七条第一項において準用する民事訴訟法第三十一条 の規定にかかわらず、法定代理人によらずに、自ら手続行為をすることができる。』
とあります。

よって、成年被後見人となるべき人物の本人申立によることができるわけなのです。
根拠条文があると、スッキリしますよね

 <みさき司法書士事務所>

2013.05.02.

成年後見【増える横領】

昨日も被後見人さんの預金を着服したとして弁護士が逮捕されたというニュースが出ていましたね。
司法書士でもときどき横領で逮捕されている人いますけど、同業者として本当に許せないです

資格の信用のもとに裁判所から後見人に選任されて業務を行っているのに、
こんなことする人がいるせいで、資格者全体の信用が失墜してしまいます!

偏見かもしれませんが、こういう事件を起こす人に限って、大御所って言ったらおかしいですけど、
年配の人なんですよね。仕事に慣れてきて危機感とか責任感とかないのかしら?
特に弁護士なんて、法学部出身者だったら憧れの存在です。
カッコイイって心から思います。
法曹を志したときの気持ちとか、合格したときの喜びとかを忘れずに、
誠実に仕事を頑張ってもらいたいです。
こんなニュースが流れてしまうとがっかりです


<みさき司法書士事務所>

2013.04.16.

成年後見【本人さんとの関係】

最近成年後見の仕事をしていて思うことがあります

被後見人さん(または被保佐人さん)達に対する思いなのですが、
やっぱり何年かその人に関わっていると、だんだん家族のような気持ちになってくるんです。
年が離れているだけに、本当に自分のおじいちゃんおばあちゃんの世代なんですよ
基本的には裁判所の選任なのですが、何か縁があって私と出会ったんだと思うと、
他人とは思えないんですよね。

成年後見の仕事は一番最初に始めてから3年程経過します。
まだ今のところみなさんお元気なので、まったく心配ないのですが、
もしお亡くなりになる方がいらっしゃった場合に、すっごく悲しい気持ちになるんだろうなぁと思います。
司法書士の知り合いの先輩で被後見人さんの死に慣れている方は、
結構事務的に死後事務をなさっているようなんですが、
まだまだ私は感情的になってしまいます。良いか悪いかは別として

私が関わらせていただいた方がいつまでも元気に長生きしてほしいなって心から思います。

こんな風に、本人さんのことを真剣に考えている司法書士も私の周りには結構いてます。
ですから、もしこのブログを見てくださっている方で、
ご家族の成年後見人等として専門家が選任されている方がいらっしゃったら、
安心して専門家に任せていただいて大丈夫です。とお伝えできれば嬉しいです

 <みさき司法書士事務所>

2013.03.14.

成年後見【選挙権の制限について】

あまり知られていないのですが、
公職選挙法では、「成年後見人がつくと選挙権を失う」と定められており、
成年後見の審判がされると、被後見人さんは選挙権がなくなってしまいます。

被後見人の審判がおりる人にはいろいろな状態の人がいてまして、
会話や自力歩行ができないくらいの認知症等の方からダウン症等の障がいをお持ちの方まで、
成年後見制度を利用される方の範囲は結構広いです。

実質的に選挙に行くことができない人もいることは事実ですが、
「財産管理はできないけれど、自分で選挙に行くことはできる」人も居てます。

この度、ある女性が国に選挙権の確認を確認を求めた訴訟を提起し、
平成25年3月14日東京地方裁判所の判決で、
「成年後見制度を利用する人の選挙権を制限することは違憲」と判断されたようです。

国側は控訴する意向のようですが、控訴審での判断がとても気になります。

私の被後見人さんの中にもダウン症の方が居り、
その方が「今年からは選挙権がない」と知って残念がっていたということもあって、
個人的には、一律に制限するのはちょっとな~と思っていたところでしたので、
これを機に、選挙権が平等に与えられるようになれば良いなと思います。

弊事務所の成年後見の業務案内はこちら

 <みさき司法書士事務所>

2013.03.11.

成年後見【高齢者の金銭管理】

司法書士は横や縦のつながりがとても強いので、よく同業で集まって交流することがあります。

そのときに、職務上の情報交換なんかもよくしているのですが、最近おどろくような話を聞きました。

私の知人司法書士が市長の申立により成年後見人に就任し、
財産調査と財産の引き継ぎをするために本人宅へ訪れたところ、
たまたま見知らぬ中年女性が本人宅へやってきて、「買い物のお手伝いに来てやった」と言うのです。

聞くと、女性は近所に住んでいる他人様(親族等ではない)で、
「買い物に行く」「お金を降ろしに行く」などの名目で毎回お小遣いを本人からもらっている…と
もちろん、本人は認知症が入っていますので、判断能力はありません。
本人は女性の言うままにお小遣いを渡していたようなのです。
(女性は悪意はなかったのかもしれませんが、お小遣いが高額すぎて、
客観的にどう考えても善意ではないとの推定が働いてしまいます。。。。)

本来ならヘルパーさんにお願いすれば済むはずの買い出し…。
なぜこのようなことが起こったのか疑問で仕方ありませんが、
やはり一人暮らしの高齢者は付け込まれやすいということなのでしょうか?

知人司法書士はその場で、今後は司法書士が財産管理をするので、お小遣いは渡せないとの意思を伝えたそうです。
その後、その中年女性は本人さん宅へ来ることはなくなったそうです。
(やっぱりお小遣いが目的ではないですか。)

高齢者の被害でよく聞くのは、オレオレ詐欺だとか、悪徳商法だとかが多いですが、こんなこともあるんですね。
ご近所さんですし、買い物に行ってあげると言われたらついついお小遣いを渡してしまって、
それがいつの間にか本人にとってももらう側にとっても習慣になってしまっているのでしょうか。
ご近所さんだと断りにくいですからね。

うちの祖母(もう他界しました。)なんかは、ヘルパーさんにまでお小遣いを与えていて、
それに気づいた私がヘルパーを変えさせたこともありました。
祖母からしてみればチップか何かのつもりだったのでしょうが、
職務として行っている行為で判断能力の低いお年寄りからお金をもらうなんて、悪質ですよね。

皆さんの周りのおじいさん、おばあさんは、金銭管理がきちんとできていますか?
家族が一緒に住んでいれば目が行き届くことがあっても、
ひとり暮らしだとどうしても目が行き届かないことがあります。
ぜひ、一度見直してみてください。

 <みさき司法書士事務所>

2013.02.21.

成年後見【成年後見の登記事項変更】

先日、初めて成年後見の登記の、登記事項変更の申請をしました。
被後見人さんの住所が変わったので、その変更の登記です。

成年後見登記は東京の法務局で一括して行っておりますので、申請先は東京法務局です。

成年後見の登記は、一番最初は裁判所からの嘱託で登記がされるのですが、
登記事項の変更や成年後見の終了の登記は自分でしなければならないのです

不動産登記や商業登記と取り扱いが違って、申請書のひな形があり、
そのひな形に変更したい事項を書いて普通郵便で郵送するだけ…という、
なんとも拍子抜けな申請方法でした。

登録免許税は非課税なので、お金はかかりませんでした。
(変更する事項によっては課税されるかもしれませんのでご注意を。)

こんなんで大丈夫なのかな~と不安に思いつつも2週間が経ち、
昨日添付書類が普通郵便で戻ってきたので、無事登記が完了したみたいです
ほっとしました

 <みさき司法書士事務所>

2013.02.11.

成年後見【第三者後見人が選任される場合】

成年後見の申立を行う際、後見人候補者を決めてから申立を行います。
(候補者氏名を申立書に記載します。もちろん、候補者なしでも申し立ては有効です。)
しかし、候補者が必ずしも後見人として選任されるわけではなく、
選任されるかどうかは、あくまでも家庭裁判所の裁量になります。

では、親族を成年後見人候補者とする成年後見の申立を行って、本人や申立人の意思に反して第三者後見人(専門家)が選任される場合とは、どのような場合なのでしょうか?

それは、後見人候補者となっている者が適任ではないと判断できる場合です。
具体的には、後見人候補者が過去に破産したことがある場合、多額の借金がある場合、財産管理が困難である場合などです。

私の担当しているケースでは、親族間に利害対立があったり、後見人候補者が遠方に住んでいるという理由で、私が選任されたという経緯のあるものもあります。

本人の財産が3000万円を超えたら「後見監督人」が選任され、5000万円を超えたら「第三者後見人」が選任されるといった基準があるという話も耳に入ったりします。

最近、私の祖母も成年後見制度の利用をした方がいいのでは?と親族間でよく話題に登るのですが、
祖母は遠方(中部地方)に住んでいるため、私が後見人となってあげることができない(裁判所に認めてもらえない)可能性が高いなぁ…と、こんな仕事をしていながら、いざというときに役に立たない自分が少し歯がゆい次第です。いざというときは、誰か別の司法書士さんが選任されるのかな…

なにはともあれ、後見人候補者が後見人として選任されるかどうかは、
申し立ててみるまではわからないものですね

 <みさき司法書士事務所>

2013.02.01.

成年後見【預貯金口座の一本化】

こんにちは。
今日は、被後見人さんの普通預金口座を解約して、もともとあったメインバンクの方に一本化してきました。

ご年配の方ですと、いろんな銀行に預貯金口座をお持ちの方が多いのですが、
ペイオフ対策として通帳を分けているような場合でない限りは、
できるだけ1つの通帳にまとめてしまったほうが、収支もわかりやすく、財産管理もしやすいです。
また、急にどんな場所ででお金が必要になるかもわからないので、
どこのコンビニのATMでも降ろせる銀行、どこにでも窓口のある銀行に統一しておくことをお勧めします。
あとは、公共料金や税金等の振替に対応している銀行ですね
個人的にはゆうちょや三井住友なんかがお勧めです。
成年後見制度に理解があり、窓口の方が手続きに慣れていらっしゃる場合が多いので、本当にいつも頼りにしております。

成年後見人の財産管理業務は、保存行為が基本ですので、利用行為、改良行為はすることができません。
このような観点からすると、お預かりしていた通帳も解約するよりは現状維持の方がよいというご意見もあるようなのですが、今のところ、裁判所へ報告書を提出しても特に何も言われたことはありませんので、通帳の一本化に関しては問題がないと私は考えております。
(定期預金の解約はさすがにしませんけどね

 <みさき司法書士事務所>

2013.01.27.

成年後見【行動障害への理解と対応】

こんばんは。
今日も昨日に引き続き、成年後見に関する研修を受けてきました。

今日は精神科医の先生をお迎えして、認知症や精神疾患の場合の、行動障害への理解と対応についてお話していただきました。

ひとえに認知症と言っても、認知症には種類があり、種類ごとに特徴があります。
普段私たち司法書士は成年後見のお仕事をする中で、当然認知症がある方等と接する機会が大変多いわけなのですが、その症状の特徴などをよく把握して対応できているかと言われると、微妙です。
しかし、本人を支えているご家族や、現場で本人を支援してくださっているケアマネさん、ヘルパーさんなどと情報を共有し、一緒に本人を支援していくには、これらの症状への理解がなくては話になりません。

これから、間違いなく成年後見の仕事はどんどん増えていくでしょう。
専門職後見人は、「財産管理」をすればそれだけでいいのか?というと、私はそうではないと思います。
私たち専門家が、どのようにしてご家族と本人さんに寄り添い支援していくか、専門家に何ができるかが問われる時代がきていると思います。

任意後見人ではない法定後見人は、専門職がなる場合には家庭裁判所の選任ですから、ご家族が自由に選べるわけではありません。ですから、どんな人が後見人に選任されるかは、選任されてみないとわかりません。
今私が後見人をしている方たちも、たまたまご縁があって出会ったわけです。
「あなたが後見人になってくれて良かった」と言っていただけるような、感動していただける仕事をしたいものです。
(もちろん、心がけております!)

常に最新の情報を仕入れるためにも、日頃からの勉強は欠かせませんね。

 <みさき司法書士事務所>

2013.01.26.

成年後見【成年後見申立の留意点】

今日は土曜日で事務所はお休みですが、大阪司法書士会での研修がありました。
研修の内容は、成年後見に関することです。
参与員(家庭裁判所で成年後見申立の審理に関与する人です。)の先生をお迎えしての研修でした。

家庭裁判所の親族後見人への風当たりは、やはり強い傾向にあるみたいです。
親族後見人となる方は、十分に注意して後見事務を行っていただきたいです。

参考になったのは、申立時の留意点です。

①財産目録について
親族であっても本人の財産の把握は難しいですし、金融機関も個人情報だと言って、後見人就任前は、親族であろうとなかなか教えてくれません。ですから、申立時に財産目録へ100%確実に記載できるとは限りません。
このような場合には、わかる範囲で財産目録は記載してもらい、本人の財産について知っている事項、心当たりのある事項については事情説明書のようなものを別紙でつけておけばよいとのことでした。
例えば、○○銀行○○支店に口座があったはず、遺産分割がまだ済んでいない…など。
そうすることで、就任した後見人が財産の調査を行いやすくなるからです。

②申立書が後見人候補者の判定基準となる!?
後見人候補者と申立人が同一人物である場合には、申立書がいかにきちんと作成されているかということが、後見人候補者を後見人とするかどうかの重要な判定基準となるようです。なぜなら、後見人となる人物は、本人の財産をきちんと管理し、裁判所に毎年報告書を提出する必要があるためです。
ですから、ずさんな申立書やその付属書類を提出するような人だと、裁判所は安心して任せられない…という内情があるようです。具体例は、収支目録では黒字なのに、実際に通帳などを確認すると赤字であったり、使途不明金が発生している場合などです。

ご親族が申立を行う場合、そして、ご親族が後見人となる場合には、ぜひこの点に注意されて、申立を試みてくださいね
弊事務所では申立書作成のお手伝いもさせていただきますので、ご自身で作成されるのが困難な方はぜひお問い合わせください。

<みさき司法書士事務所>

2012.11.16.

成年後見【職業人講話】

 こんばんは。
 今日は、午前中、介護関係の仕事に就きたくて職業訓練を受けておられる生徒さんたちに、職業人からのお話として、成年後見制度についてのお話をさせていただきました。
 皆さん成年後見制度については大変興味を持っておられて、真剣にお話を聞いてくださったので、話す側もとても気持ちよくお話することができました。

 生徒さんから、『例えば独り身のお年寄りで、入院して植物状態になったときに、誰も成年後見の申立をしてくれなかった場合にはどうなるのですか?』というご質問をいただきました。

 成年後見人の申立権者は、民法では本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官と、法定されています。
 しかし、この他に、老人福祉法、知的障害者福祉法、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律により、市町村長による申立が法定されています。これにより、本人の権利保護のために成年後見人が必要なのに、誰も申立してくれる者がいないという場合には、市町村長が申立を行うことになります。
 そして、後見人には裁判所により、弁護士や司法書士等が選任されることになります。
 このようにして、一応、本人さんの権利は護られるというわけなのです。
 
 親族がいない方の後見人をしていて一番問題なのは、①医療行為の同意をどうするか?②死後事務をどうするか?ということです。
 医療行為の同意は成年後見人の代理できる行為ではありませんから、することはできません。
 ましてや、本人の死後はもう成年後見人ではなくなってしまいますから(本人の死亡は成年後見終了事由です。)、最後の施設費等の支払や遺体の引き取りから火葬までは、権限がないためできないはずです。
 でも、本当ならすることはできない(成年後見人の業務ではなない)のに、実務では要請があるのです。
 本人の死後、遺体をどこへ埋葬すればよいのか?という希望さえもわからないので、成年後見人としては非常に苦労します。

 このような自体に陥る前に、もし、独り身で、将来が不安だという方には任意後見制度の利用を検討していただきたいと思います。

 任意後見制度を利用すれば、この2点について、本人の自己決定権を尊重し、本人の希望するライフプランに沿った後見事務を行うことができます。詳しくはこちらをご覧ください。 

 <みさき司法書士事務所>

2012.11.10.

成年後見【平成23年度利用調査】

 こんにちは。
 土曜日ですが、今日も仕事です。

 実は2週間ほど前に、『介護関係の職業訓練を受けている方を対象に、外部からの実習講師?として、3時間程、成年後見制度について講義をして欲しい』と頼まれ、二つ返事、いや、三つ返事くらいで承諾しました(^_^;)
 来週いよいよその講義があるので、今日はレジュメを作るために事務所に来ております。
 せっかくなので、今日は成年後見人についての現状を少しご紹介できればと思います。




 平成23年度の成年後見等の申立件数について、最高裁の発表では、全国で31,402件。
 平成22年より約4.4%の増加となっております。
 そして、成年後見人等と本人との関係について、配偶者・親・子・兄弟姉妹・その他の親族が成年後見等に選任されたものが全体の約55.6%(平成22年は58.6%)、親族以外の第三者が成年後見人等に選任されたものは、全体の約44.4%(平成22年は41.4%)と、専門職後見人が増加傾向にあります。

 これは、近年親族後見人による本人の財産の使い込み事例が多々発覚し、摘発されているケースが増えてきていることの影響もあると思います。
親族の立場からすれば、自己の財産と混同しがちになり、「少しくらい借りておいてもいいかな?」という安易な気持ちで本人の財産を使ってしまうのかもしれません。
しかし、ついうっかり…であったとしても、成年後見人等が本人の財産を自己のために消費することがあれば、「業務上横領罪」に相当し、刑罰の対象となります。なお、最高裁は「親族関係でも刑を免除しない」との判断を下しています(最判平24.10.9)。

 また、成年後見人等は裁判所に対して年に1度の報告義務がありますが、親族後見人の場合にはこの報告がきちんとできていないことが大変多いです。
 成年後見人等は、預貯金を解約する・不動産を売却する・施設入所契約をする際に、金融機関や不動産会社、施設側から必要だと言われて、とりあえず選任されるケースが多いですが、これらの事務が済んだあとも、本人が死亡又は成年後見人等が死亡・解任事由に該当しない限りは、ずっ~と続くんです。
 もちろん、毎年裁判所への報告義務も続きます。
 この報告がされていないということで、家庭裁判所が金融機関に職権調査をかけたところ、本人の財産が使い込まれており、ほとんど残っていなかった…というケースが多く、このような場合には、成年後見人は家庭裁判所から解任され、新たに専門職後見人が選任されることになります。
 ちなみに、選任される専門職後見人は弁護士や司法書士が多く、まずは前成年後見人に対して不当利得返還請求の訴えを提起して、お金を取り戻すところからスタートするんです…。
 (もちろん、訴えるまでに本人の財産が返ってくれば、和解になります。)
 こんないきなり親族と対立関係ができそうな後見、個人的にはあまりやりたくないのですが、まぁ、この話は置いておいて…。

 最近では預貯金等の財産が一定の額を超えるケースについては、親族が成年後見人等の候補者として申立されていても、第三者後見人が選任されたり、希望通り親族が成年後見人等に選任された場合であっても、監督人がつけられたりすることが多いと聞いています。

 もともと成年後見制度は本人保護のための制度ですから、本人の財産を守るためという趣旨のみを鑑みれば妥当な結果なのかもしれません。
ただ、「こんなに大変なことになると思わなかった」と思われるご親族もたくさんいらっしゃると思います。
 なので、申立の依頼を受けた専門家は、きちんと成年後見制度の趣旨について説明し、ご納得いただいた上で申立を行うべきですね。


  
 <みさき司法書士事務所>

ご予約はお電話・フォームから 06-6940-4815

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