2014.07.22.
訴訟【少額訴訟の特徴と感想】
最近、初めて少額訴訟の代理人となりました
簡易裁判所において60万円以下の金銭的な請求をする場合には、
「通常の訴訟」の他、「少額訴訟」という手続きを選択することもできます。
あまり少額訴訟の手続きを選択する人というのは見たことがないので、
私自身も代理人となるのは初めてで、とても良い経験になりました。
少額訴訟の特徴は簡単に説明すると、次の通りです。
【特徴】
・60万円以下の金銭の支払いを求める場合に限ります。
・争いがない場合には、1回の期日で審理を終了し、判決をもらうことができます。
(争いがある場合は被告の申立又は職権で通常訴訟に移行します。)
・少額訴訟では、被告からの請求(反訴)をすることができません。
・被告は、「通常訴訟」へ移行するよう申立を行うことができます。
・原告の言い分が認められる場合でも、
職権で分割払い、支払猶予、遅延損害金免除の判決が言い渡される場合があります。
*争いがある場合というのは、例えば、原告が主張する「お金を借りた事実」について、
被告が「借りていない」「贈与してもらった」など反論して事実そのものを否定する場合などです。
特徴を見る限りでは、原告に有利なのか被告に有利なのかよくわかりませんね。
かかる費用も同じですしね…。
被告から通常訴訟へ移行する旨の申立をされた場合、
最初から通常訴訟でやっておけばよかったという話にもなりますし、
職権で分割払いの判決が出てしまう可能性があるというのは、
原告からしてみればあまりメリットのある手続きではありませんよね。
(分割でも支払ってくれれば良いという考えの場合は別ですが…。)
争いがない金銭の請求事件において、とにかく強制執行するための
債務名義が欲しいだけであれば、「支払督促」という更に簡易な手続きもございますので。
ですから私は個人的にはあまりお勧めはしておりません。
(裁判所はたくさん利用してほしいと思っていると思いますが…。)
なお、期日の開催は通常イメージするような法廷で行われるのではなく、
ラウンドテーブルで、調停のようなイメージで執り行われました。
裁判所もできるだけアットホームに裁判を行って、
できるだけ和解で解決させたいのかもしれませんね。
弊事務所に訴訟を依頼する場合の費用等についてはコチラ
<みさき司法書士事務所>
2014.07.14.
成年後見【申立書の作成について】
最近は成年後見の申立を自分で行う人が増えてきましたね
そんな中、成年後見の申立書類の作成についてよく質問されることを書きたいと思います
■財産目録の作成
本人の財産について、申立の段階では全貌がわからないことだって当然あります。
しかしそれは成年後見人就任後に、その権限で調査すればよい話ですから、
申立の段階では少なくとも年金の入ってくる通帳くらいわかれば、問題ありません。
■収支目録の作成
収支目録については毎月のおおよその支出でかまいません。
例えば、固定資産税など、年に数回課税されたりするような不定期の支出について、
わからない場合には申立の段階で記載する必要はありません。
*申立人が成年後見人等の候補者となる場合には、特にきちんと作ることが大切です。
なぜなら、家庭裁判所は申立書類の内容を見て、成年後見人等候補者の財産管理能力の
判断材料としている可能性が高いからです。
(申立書類とほぼ同様の報告書を年に1回裁判所に提出することになるためです。
管理能力に欠けると判断した場合には、専門職後見人が選任される場合があります。)
申立書類のひな型は、管轄の家庭裁判所の窓口でも交付しておりますし、
インターネットからも取得することができます。
自分で書類の作成ができない場合には、ぜひ、みさき司法書士事務所にご依頼ください
詳細はコチラ
弊事務所では、親族が成年後見人となった場合には、
裁判所への定期報告の方法などを詳細にご説明しております。
また、報告書のテンプレートも差し上げております。
(当然無料です。申立から何年経っていても、遠慮なくご連絡、ご相談ください。)
また、親族が成年後見人となれない場合には、私が成年後見人候補者となることもできます。
(ご本人が遠方にお住まいの場合には、私が成年後見人となることはお断りした上で、
私の知り合いの司法書士又は弁護士をご紹介させていただきます。)
<みさき司法書士事務所>
2014.07.12.
その他【司法書士会の支部旅行でした】
今日は大阪司法書士会北支部の支部旅行でした。
京都、嵯峨~亀岡までトロッコ列車に乗り、保津川くだりをしました
船頭さんがすごく愉快なトークで楽しませてくれました。
船の上は暑く、喉が乾きました。
春や秋は景色がすごく綺麗なんでしょうね~。
川を下っていると、ラフティングをしている集団がところどころに居て、
今日は暑かったので、とても気持ちよさそうに見えました。
支部旅行となると、メンバーは20代~90代まで、幅広い年齢層になりますが、
大先輩である先生方とこうして関わらせていただくと、
いろんな話を聞くことができて、すごくためになります。
これからも司法書士会の活動には顔を出して、自己研鑽に努めたいです
<みさき司法書士事務所>
2014.07.10.
債務整理【債務の時効消滅の起算点】
2014.07.05.
相続【公正証書遺言の必要書類について】
公正証書遺言の必要書類について、大変勉強になった事項があります
公正証書で遺言を作る際の必要書類は原則として次の通りです。
■遺言者のご実印&印鑑証明書
■遺言者の戸籍
■受贈者が相続人である場合には相続関係のわかる戸籍一式
(関係が親子であれば、子の戸籍謄本だけで足ります。)
■受贈者が相続人以外の者である場合にはその人の住民票
□不動産がある場合は、固定資産評価証明書(又は納税通知書)
□その他、財産(通帳など)の残高がざっくりでよいのでわかるメモ
上記のうち□は、公正証書作成費用の算定の際の参考とするためです。
ところが、今回、いろいろあって(いろいろの内容は守秘義務で言えませんが…)
遺言者が実印と印鑑証明書を用意できないとのことでした。
この時点で遺言の作成は無理ですね、と諦めかけていたのですが、
公証人に直接確認しましたら、公証人の中での通達?のようなもので、
「遺言書作成に立ち会った証人2名が実印と印鑑証明書を提出して、
遺言者が本人に間違いない旨証明した場合には、本人の実印と印鑑証明書を省略できる。」
というのです。
ただし、その公証人自身もやったことがないとのことでした。
そんな例外があったなんて…驚き
遺言作成の詳細についてはコチラ
費用についてはコチラ
<みさき司法書士事務所>