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2012.11.14.
贈与【事例】
先月、不動産の贈与の相談を受け、贈与の手続きを行いました。
不動産の価格から概算すると、1度の手続きで名義を変更すると、贈与税が467万8,500円、不動産取得税が19万5,871円となり、非常に高額な税金を納める必要があります。
贈与税の基礎控除は1年間に110万円までありますので、本当なら何年もかけて、毎年110万円の範囲内で持分を少しずつ贈与していけば、非課税で贈与することもできたのですが、今回の依頼者は贈与する側が比較的高齢な方でしたので、早く手続きを済ませてしまいたい!とのことでした。
そこで、税理士さんと相談した結果、もともとはAさん⇒Bさんへの贈与のご依頼だったのですが、贈与を2回(2年)にわけ、また、受贈者(贈与を受ける側)にはBさんの他にBさんの母親であるCさんにも受贈者となってもらい、2回の贈与でCさんが受け取った持分を、最後にBさんに贈与してもらう…という3段階を踏むことになりました。
つまり
1年目 A持分一部移転⇒ 持分4分の1 B、持分4分の1 C
2年目 A持分全部移転⇒ 持分4分の1 B、持分4分の1 C
3年目 C持分全部移転⇒ 持分4分の2 B
という順番です。
こうすることで、B、Cそれぞれが基礎控除を利用でき、2年で合計440万円の控除を受けることができるようになります。
そして、最後のCからBへの贈与は、親子間であれば相続時精算課税制度という制度を利用することができます。これは、贈与を受けた財産の贈与時の価額を、相続のときに相続財産と合わせて、相続税を課税するというものです(もちろん、合計額が相続税の控除範囲内であれば、相続税はかかりません)。
今回は相続税がかからないだろうということでした。
結果として、3度に贈与を分けたことで、支払うべき贈与税と不動産取得税の概算合計額は282万3,971円となり、248万4,250円の節税ができました。
数回に分けて贈与を行うというのは、容易に想像がつくのですが、受贈者に母親を入れて、相続時精算課税と掛け合わせる…というのはなかなか…思いつきませんでしたね。
さすが税理士さん。
このように、ひとりひとりに合った方法でのアドバイスをさせていただいております^^
贈与のご相談がありましたら、ぜひ、みさき司法書士事務所までご相談ください。
<みさき司法書士事務所>