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2014.04.25.
商業登記【取締役の辞任届と捺印の必要性】
久しぶりの更新になりました
最近あったお仕事での出来事の話をひとつ
不動産の権利の登記は対抗要件であって、
「登記しなければならない」という義務はありません。
ところが、会社の登記の場合は、登記事項に変更があれば2週間以内に
「登記しなければならない」という義務があります。
既に会社を辞めてしまっている取締役を、何年も経ってから、
「取締役から外してください。」と社長様からご依頼いただくケースは大変多いです
(後日罰金の督促状が届きます…。)
もう辞めてしまった取締役と連絡がつかない場合がほとんどですので、
後から辞任届を貰うことはできません。
(登記はその都度してくださいね!!)
今回、2年以上前に退社した取締役の辞任の登記をご依頼いただきましたところ、
当時会社が取締役から受領していた「辞任届」は会社にあったのですが、
日付住所氏名の署名はあるけれども、捺印がない
辞任届に捺印がない場合でも、登記する際に提出する「辞任届」としては問題がないのか
という点ですが、辞任届については捺印が必要という明文での根拠はないため、
捺印がないのは「変な感じ」がしますが、なんとなく登記できそうな感じです。
念のため大阪法務局の商業法人登記部門に尋ねてみました。
すると、「名前は自書されてるんですよね???
まぁ明文で捺印義務の規定はないので、あくまでも意思表示がわかる文章であれば、
却下になることはありませんので。。。」と言われました。
ほっとしました。
<みさき司法書士事務所>
2014.04.20.
その他【有馬・イチゴ狩りに行ってきました。】
3月は忙しいから4月以降にしようね!と言っていた予定が積み重なり、
4月は会議や飲み会や遊びの予定が重なって、違う意味での忙しさがあります
先週は金曜日の仕事帰りから有馬温泉へ行き、
翌日はイチゴ狩りを楽しみました。
甘くっておいしい神戸のイチゴです
帰りは三田の方へ抜けて、
今流行のパティスリーエスコヤマにて美味しいケーキを堪能しました。
工房は遊び心いっぱいの可愛らしい作りになっていて、見て楽しむことができました。
<みさき司法書士事務所>
2014.04.13.
その他【造幣局の桜の通り抜け2014】
今年も大阪天満宮~桜ノ宮のあたりにある、
造幣局の桜の通り抜けに行ってまいりました
造幣局の桜は、毎年なぜか遅咲きなんです。
(どうしてでしょう?)
桜はとっても綺麗だったのですが、
とにかくすごい人ごみで、ちょっとぐったりしてしまいました
写真は人ごみの少ない場所で撮ったのであまり伝わらないかもしれませんが。
造幣局の桜の通り抜けでは、街中では見ることのできないような、
珍しい桜も多いので、あちらこちらで立ち止まっては写真を撮りました。
来年も楽しみです。
<みさき司法書士事務所>
2014.04.11.
不動産登記【代物弁済の登記と税金】
最近、次のような事案の登記の相談がありました
「Aさんの土地建物にAさんを債務者とする抵当権が設定されています。
抵当権の被担保債権は、実際にはAの息子であるBが返済していました。
BさんはA名義の不動産を、自分の名義にしたいけれど、どうしたらいいか?」
という相談です。
不動産の名義を変更するには、なんらかの物権変動の事由が必要です
「相続」だったり、「売買」だったり、「贈与」だったり…ですね。
AからBへの「贈与」とすると、Bに贈与税がかかってしまいます
(親子なので、相続時精算課税制度を利用する方法もありましたが、
過去に既にめいっぱい制度を利用しているので、今回は使えないとのこと。)
AからBへの「売買」とすると、実際にお金の流れがない以上は司法書士も登記ができませんし、
後から税務署に贈与と認定されてしまうとやっかいです
そこで、前述の事情があるのであれば、「代物弁済」で登記してはどうか?
という話になりました。
代物弁済というのは、「お金を借りた返済として、お金に代えて、物で返済する」という意味です。
ですから、今回であればAがBに立替金の返済として不動産で返済するということになります。
Bさんも被担保債権の返済は、贈与のつもりではなく、
立て替えて払っていたとの認識だったようですので、
代物弁済で登記して問題がなさそうです。
ところで、代物弁済で登記したときに、税務面では何か課税されるの!?と
税の専門家でない私にとっては大変不安でした
そこで調べてみましたら、なんと、今回の場合はAに譲渡所得税が課税される恐れがあるとのこと
税金のことを知らずに不動産の名義を動かすと恐ろしいことになりますね
代物弁済の登記についてはコチラ
<みさき司法書士事務所>
2014.04.09.
その他【死後事務委任契約と民法653条の強行法規性について】
最近は、なぜか一般の方よりも司法書士さんや税理士さんから、
「ブログ見てるよ」なんて言われることがあり、嬉しいような恥ずかしいような
書く内容にも気を遣わないとなぁなんて、思っています。
最近、知り合いから死後事務委任契約が民法653条(委任者の死亡による委任の終了)の条文との関係で
どちらが優先するの?と質問されました。
そもそも民法653条は強行法規なのか?
当事者の合意があれば民法の例外として、契約は有効なのか?という質問です。
これについて、いくつか判例があります。
最判平成4.9.22(原審:高松高判平成3.8.29)
委任者が、受任者に対し、入院中の諸費用の病院への支払い、自己の死後の葬式を含む法要の施行とその費用の支払い、入院中に世話になった家政婦や友人に対する応分の謝礼金の支払いを依頼する委任契約は、当然委任者の死亡によっても
契約を終了させない旨の合意を包含する趣旨のものであり、民法653条の法意は右合意の効力を否定するものではない。
その他に、
東京高判平成11.12.21(原審:前橋地裁高崎支部平成10.10.21)
東京高判平成21.12.21(原審:東京地裁平成21.4.22)
いずれのケースにおいても、判例は民法653条の趣旨は任意規定であると解釈されているようです。
もともと、日本の民法典はドイツ民法典の影響を大きくうけ、その流れを汲んでいます。
ドイツ民法には、受任者の死亡により委任が終了する規定はありますが、
委任者の死亡による契約終了について、規定がないようです。
いずれにしましても、本人の死亡後に死後事務を行ったことで相続人と争うことになれば、
亡くなった本人も浮かばれませんよね
死後事務委任契約(任意後見契約も同様です)の際には、親族や推定相続人に集まってもらい、
本人と、受任者と、相続人との間できちんと話し合いをした上で契約を行うことが
トラブル防止のため、また、死後事務を円滑に行うために有効であると私は考えます。
委任事務の執行は、委任者の相続人の利益と衝突する可能性があるからです。
(本人から、「この人に死後事務をお願いすることにしたから。」との一言があるだけで、全然違いますから。)
特に死後事務を依頼する方はある程度高齢である場合が多いので、
いくら本人に判断能力があっても、親族が契約を知らなかった場合には、
後からトラブルになりやすいと思います
そして、契約はできれば公正証書で行う方が良いですね。
別に契約の効力発生要件ではないのですが、
公正証書で結んでおいた方が、契約書が真正に作られたという事実が担保されるからです。
だらだら書いていたら長くなってしまいました。
長いブログは読みにくいのでダメですね。
あぁ…でもこの分野はもっともっと書くべきことがたくさんあるので、また次回。
<みさき司法書士事務所>
2014.04.02.
相続【保険を利用した遺産相続】
こんにちは
今日もいい天気ですね~
最近
「私にはうつ病で働けず、自分で金銭管理させるには不安なひとり息子がいます。
自分の死亡後に財産を一度に相続させるとお金を一気に使ってしまい、生活できなくなる恐れがあるので、
すこしずつ相続させたいんだけど、そんな方法ありますか?」という相談を受けました。
それなら息子さんに補助人か保佐人を選任するべく、
お母さんから申立を行うとよいのでは…?と普通に考えたら思うんですが、
権利の制限を受けるのは嫌だということなんですよね。。。。
というわけで、信託銀行に信託するしかないんちゃいますか?
と思ったんですが、いかんせん銀行の信託報酬がお高い
信託しか方法がないのか?と思っていろいろ調べてみましたら、
死亡保険の一時払いで、契約者死亡後に相続人が年金形式で受け取れる…というのがありました。
けっこういろんな保険会社で同じような商品を取り扱っているみたいです。
(ただし、受け取りの手続きの際に年金形式で受け取るという欄に
☑を入れる必要があるみたいなので、それだけが気がかりですが…。)
あまり保険のことは詳しくないので、今回は私も大変勉強になりました
ご相談者様にも大変喜んでいただき、本当に良かったです。
なお、信託の場合は、受け取り方法を一時払いとするか年金形式で分配するかの選択は、
契約の時点で固定できるようですので、そういう意味では信託の方が契約者の契約の趣旨に沿った
活用ができかと思います。信託報酬を気にしないのであればですが。
親が子供に財産を残したいけれども、いっきに相続させるのは心配…
このような相談は今後は増えてくるかもしれませんね。
<みさき司法書士事務所>
2014.04.01.
その他【今日から4月!】
おはようございます。
バタバタしていた3月も終わり、今日から4月ですね!
今日は朝から設立登記の申請を行いました。
2週間以上前から、今日が設立の日と決まっていましたので、
絶対に間違いのないよう、気合を入れて申請しました。
(法人は登記申請日が設立日となりますので、みなさん縁起のいい日や、
何かの記念日に設立される方が多いんです
今日はなんだろう?仏滅やけど…エイプリルフール?)
世間では4月というと年度の始まりなので、心機一転という感じでしょうか?
私はといいますと、司法書士業務としてはあまり心機一転という感じはしないのですが、
来週からまた専門学校の前期授業がスタートし、新しい生徒との1年間が始まるという意味では、
4月は始まりの季節です
昨年は不動産取引の授業も担当しておりましたが、
今年は民法と会社法だけに減らしてもらいました
そのため、平日はゆっくり仕事ができるので気持ちに余裕ができました
とはいえ、今年は大阪司法書士会北支部の理事も内定しておりますし、
昨年度に引き続き、全国青年司法書士協議会の幹事もする予定ですので、
一年通してがっつりと仕事もプライベートも司法書士に関わっていくことになりそうです。
<みさき司法書士事務所>