2013.03.12.
相続【自筆証書遺言に住所の記載がない場合】
自筆証書遺言の様式は、民法上、
「遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押す。」とだけ定められており、
最低限、全てが自書されており、日付と氏名があれば遺言は有効なもののように思えます。
しかし、その遺言が登記申請に利用できるかどうかは別問題です。
なぜなら、遺言が登記原因証明情報となるためには、
「物件の表示が明確か」「登記簿上の住所と遺言者の住所が一致するか」など、
登記官の審査をクリアしないといけません。
前者については理由は明確ですね。
後者については、登記簿上の人物と遺言者が同一人物であることが確認できないからです。
民法上住所は要らないとしているのに、住所が書かれていない遺言は登記できないとなると、
遺言の意味がありません。
この点につき、大阪法務局に問い合わせてみたところ、
登記研究548の質疑応答を踏まえて、
「住所の記載がなくても、登記済証と遺言者の戸籍の附票を添付して、同一性の確認がとれれば、それで足ります。
遺言者の本籍と登記簿上の住所が一致している方であればそれでも同一人物と伺えますので、ひとつの証拠になります。
これらの書面を添付して、受贈者からだけの上申書で足りますので、住所に沿革がつかない場合と同様の上申書を提出して下さい。」と言われました。
ほっとしました。
遺言を書くときは、ぜひご注意ください。
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<みさき司法書士事務所>
2013.03.11.
成年後見【高齢者の金銭管理】
司法書士は横や縦のつながりがとても強いので、よく同業で集まって交流することがあります。
そのときに、職務上の情報交換なんかもよくしているのですが、最近おどろくような話を聞きました。
私の知人司法書士が市長の申立により成年後見人に就任し、
財産調査と財産の引き継ぎをするために本人宅へ訪れたところ、
たまたま見知らぬ中年女性が本人宅へやってきて、「買い物のお手伝いに来てやった」と言うのです。
聞くと、女性は近所に住んでいる他人様(親族等ではない)で、
「買い物に行く」「お金を降ろしに行く」などの名目で毎回お小遣いを本人からもらっている…と
もちろん、本人は認知症が入っていますので、判断能力はありません。
本人は女性の言うままにお小遣いを渡していたようなのです。
(女性は悪意はなかったのかもしれませんが、お小遣いが高額すぎて、
客観的にどう考えても善意ではないとの推定が働いてしまいます。。。。)
本来ならヘルパーさんにお願いすれば済むはずの買い出し…。
なぜこのようなことが起こったのか疑問で仕方ありませんが、
やはり一人暮らしの高齢者は付け込まれやすいということなのでしょうか?
知人司法書士はその場で、今後は司法書士が財産管理をするので、お小遣いは渡せないとの意思を伝えたそうです。
その後、その中年女性は本人さん宅へ来ることはなくなったそうです。
(やっぱりお小遣いが目的ではないですか。)
高齢者の被害でよく聞くのは、オレオレ詐欺だとか、悪徳商法だとかが多いですが、こんなこともあるんですね。
ご近所さんですし、買い物に行ってあげると言われたらついついお小遣いを渡してしまって、
それがいつの間にか本人にとってももらう側にとっても習慣になってしまっているのでしょうか。
ご近所さんだと断りにくいですからね。
うちの祖母(もう他界しました。)なんかは、ヘルパーさんにまでお小遣いを与えていて、
それに気づいた私がヘルパーを変えさせたこともありました。
祖母からしてみればチップか何かのつもりだったのでしょうが、
職務として行っている行為で判断能力の低いお年寄りからお金をもらうなんて、悪質ですよね。
皆さんの周りのおじいさん、おばあさんは、金銭管理がきちんとできていますか?
家族が一緒に住んでいれば目が行き届くことがあっても、
ひとり暮らしだとどうしても目が行き届かないことがあります。
ぜひ、一度見直してみてください。
<みさき司法書士事務所>
2013.03.10.
その他【ご相談にお越しいただく際のお願い】
弊事務所のHPをご覧いただきありがとうございます。
そして、たくさんのお問い合わせをいただきまして、本当にありがとうございます。
ご相談にお越しの方へのお願いがひとつございます。
事前に電話かメールフォームからお問い合わせいただき、
ご相談のご予約をいただいてから、お越しいただくよう、ご協力お願いいたします。
飛び込みでお越しいただく場合でも、たまたま事務所に司法書士が居て、
他にご相談のご予約や外出予定がなければ
その場でご相談をお伺いすることができるのですが、
日中は本職が外出していることも多々ございますので、
せっかくお越しいただいたご相談者様のお話をじっくりお伺いすることができない場合や、
別の日にもう一度お越しいただくことになってしまう場合がございます。
ご連絡いただければ、即日のご相談でも対応できるように
可能な限り時間を調整することもできますので、
ご予約後にお越しいただけるよう、ご協力をお願いいたします。
<みさき司法書士事務所>
2013.03.08.
その他【簡易裁判所の代理権と本人訴訟】
司法書士法で定められた司法書士の職務範囲の中には、
「法務局に対する登記申請の代理」の他に、
「裁判所提出書類の作成」や「簡易裁判所での訴訟代理」があります。
簡易裁判所の管轄になる事件ってどんな事件でしょうか?
それは、請求する金額が140万円以下、あるいは、
訴訟の目的となっている物件の価値が140万円以下の場合の事件です。
売買代金請求や貸金返還請求、賃料の請求や、マンションやアパートの1室からの明渡請求などのご依頼が多いです。
簡裁代理権を持った認定司法書士は、
弁護士さんと同様に、簡易裁判所でご本人を代理して訴訟をすることができます。
(司法書士の中でも、認定資格を持っている者だけですのでご注意ください
)
ですから、一般民事事件など、争いごとのご相談を受けた場合には、
司法書士はまず代理権の有無を確認します
代理権の範囲内であれば、ご本人に代わって訴訟をすることもできますので、
最初から最後まで権利の実現のためのお手伝いをしやすいのですが、
代理権の範囲外になってしまった場合は、書類の作成と提出しかできまず、
代理する場合に比べて、ご本人にご負担もかかってしまいます
例えば、
裁判の期日などが入った場合には、ご本人に裁判に出頭していただくことになります。
もちろん当日同行させてはいただきますが、司法書士は法廷には入れないので、傍聴席から見守ることしかできません。
相手方ある事件の場合には、本人が行って相手方と顔を合わせることに抵抗がある場合があるでしょうから、
書類の作成を引き受けるにしても、本人訴訟を行うデメリットをよ~くご説明してから受任しています。
離婚調停や審判、裁判、遺産分割調停や審判などの場合は、
本人同士が顔を合わせたくないことも多いと思いますので、
私は弁護士さんへのご依頼をお勧めしています。
逆に、破産申立事件や成年後見申立、特別代理人の選任申立、などなど、
相手方のいないような事件の場合には、書類作成での本人訴訟支援はとても支援しやすいです
基本的に、書類の作成と提出だけですので、お値段もまぁ…それなりのお値段になっております
争いごとはないに越したことはないですけどね。
<みさき司法書士事務所>
2013.03.07.
相続【前妻(前夫)の子は嫡出子?非嫡出子?】
嫡出子と非嫡出子は、法定相続割合が2:1と民法900条4号で定められており、
相続分に格差があります。
嫡出子とは、婚姻関係にある男女間の子を意味します。
対して、非嫡出子とは、婚姻関係にない男女間の子を意味します。
離婚や配偶者の死亡により再婚した場合には、
前妻(又は前夫)との間に生まれた子は嫡出子ということになります。
ときどき、「前妻(又は前夫)との間に生まれた子は、相続分は半分ですよね!?」
なんて聞かれることがありますが、それは間違いです
相続の話し合いをされる場合には、お間違いのないようになさってください。
ところで、この民法900条4号で定められた嫡出子と非嫡出子との相続格差について、
最高裁は平成7年に大法廷で「合憲(憲法違反ではない)」と判断し、
その後も同様の事案について何度か最高裁の小法廷で「合憲」と判断されていますが、
この度また同様の事案の審理にあたり、第一小法廷が審理を大法廷に回付したことから
判例が変わるのではないか!?なんてニュースになったりしているようですね。
やはり時代が変化すれば、判例も次第に変わってゆくこともあるのかもしれませんね。
<みさき司法書士事務所>












