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2017.07.29

不動産登記【破産会社の過去の利益相反取引の追認決議】

最近、破産管財人の弁護士さんからご相談をお請けした、少し困った事案がありました

破産会社が、20年以上前に代表取締役から購入した代表取締役個人所有の不動産につき、(登録免許税がもったいないから)未登記のまま法人の資産として計上していたところ、この度破産することとなったため、管財物件として売却する前提として、今から法人名義に変更したいというものです。

通常、会社と代表者との間で売買を行う場合には、「株主総会」又は「取締役会」において承認決議を要し、不動産登記の申請時にも議事録を添付する必要があります

□そんな20年以上前の利益相反取引を今、追認決議するということがあり得るのか!?
□破産会社に追認決議をするための権限が残っているのか?!

平成21年4月17日最高裁判決では、「破産財団に関する管理処分権限と無関係な会社組織に係る行為等」については、破産後も破産者たる会社が自ら行えると判断しています。

という2つの疑問がありましたが、
法務局に事前照会の上、現在の日付で作成した取締役会議事録(役員全員の印鑑証明書付き)を添付して登記申請を行ったところ、問題なく登記することができました

滅多にない事案だとは思いますが、また1つ経験値が上がりました

 <みさき司法書士事務所>

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