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2017.03.12

不動産登記【不在者財産管理人と遺産分割】

半年以上前に他県の同期の司法書士さんから依頼を受けて共同で進めていた事案がやっと終了しました

相続人の1人が行方不明で、その方について不在者財産管理人を選任し、遺産分割を行うというものです。
もともとは同期の司法書士さんが受けた相続登記のご依頼ですが、不在者が近畿地方にお住まいだったこともあり、私が最後の住所地に行って現地調査を行い、不在者の不在者財産管理人となって遺産分割協議に参加しました

一般的に手続の流れは次の通りです

1.不在であることの調査

2.不在者財産管理人選任申立

3.不在者財産管理人の選任

4.権限外行為の許可申立

5.遺産分割&登記

6.財産の管理継続(又は家庭裁判所への終了報告)

(7.選任処分の取り消し)

遺産分割の際は不在者が不利になるような遺産分割はできないため、最低限法定相続分相当を不在者に対して金銭で支払うような内容(代償分割)になっていなければ、権限外行為の許可は下りないかと思います

この際、代償金は「不在者が帰来したときに引き渡す」ような協議内容にしておくことで、不在者財産管理人は遺産分割終了後に管理するべき財産はありませんから、終了報告を行えばすぐに選任処分を取り消ししてもらうことができます。
(代償金の額面にもよるかもしれませんが・・・。そのボーダーラインは私にもわかりません。)

(管理する財産がある場合は、不在者が出てくるか、死亡が判明して相続が開始するか、管理する財産が無くなる時まで管理を続ける必要があります。)

なお、選任処分の取り消しは報告により職権で行われるものですから、家庭裁判所の一般的な申立の際に要するような収入印紙などは必要なく、返信用切手だけ入れておけば足りるようです。

 <みさき司法書士事務所>

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