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2016.08.29
商業登記【株式会社設立・資本金振込のなぞ】
8月も終わりですね~。
今月は4件、会社設立をしました。週1ペース
小さい個人事務所ですので、これはなかなかの件数だと思います
数をこなせば経験の蓄積ができますので、普段あまり問題とされることのない資本金の振込について、下記に綴ってみたいと思います
通常、資本金100万円の会社を設立(出資方法は金銭での出資)する予定であれば、
原則として発起人A名義の口座に100万円を振り込み又は預け入れする必要があります。
私も、ご相談を受けた際は、そのようにお願いしています。
ところが、依頼者様によっては、いろんな振り込み方をされるケースがあります。
もう一回振り込みなおしてください、なんて言えませんね。
そんな場合の応急処置など・・・。
①発起人以外の名義の口座に振込した場合
→発起人からその口座名義人宛の資本金代理受領の委任状を作成し、添付すればよい。
*「発起人と代表取締役が同一ではない場合において、代表取締役名義の口座に振り込みしてしまった。」といった場合に利用されます。
②複数人が発起人となる場合において、1人が他の人の分もまとめて振り込んだため、内訳がわからない場合
→払込証明書の中で、「●●さんが○○さんの出資分を代理で払込した」事実が記載してあればよい。
*ただし、共同出資の場合は後に出資割合で揉めた場合に備えて、誰がいくら払込したか証明できるよう、明確に分けて振込しておいた方が良いとは思います。定款で定めてあったとしても、お金の出どころに関して揉めることもあるので・・・。
③多めに振り込んでしまった場合
→全く問題ありません。通常通りの払込証明書の添付で、問題なく登記できます。
*「200万円とする予定だったけど、やっぱり100万円にしたい」「海外から振り込んだため、日によってレートが異なるので、少し多めに振り込んだ」などの場合にあり得ます。
④数回に分けて振り込んでいる場合
→全く問題ありません。通常通りの払込証明書の添付で、問題なく登記できます。
法務局的には、定款で定めた資本金の額が出資されていれば、少し多めに振り込んでいようが、何回かにわけて振り込んでいようが、他人名義で振り込んでいようが、あんまり気にしないようです不思議
<みさき司法書士事務所>
コメント
①に関しては、H25年度の本試験に出題されています。ただ、登記研究708号P19によれば、口座の名義人は代取に限定される様なんですが、実務では限定されないという理解でよろしいのでしょうか?
②、③~④については、そうなんだろうなと思いました。
細かい所で、色々、問題が出るんですね。
- 2016.08.30 07:55
- dachshund
コメントありがとうございます。
確かにその通りですね。
ややこしい例は削除しておきます。