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2015.07.06
その他【国民背番号制のメリット】
今、ちょうど話題になっているマイナンバー制度について勉強しています。
マイナンバー制度は国民背番号制と批判されることもありますが、諸外国では近年、制度として広く利用されており、むしろ近代国家である日本が利用していないのは珍しいみたいです。
諸外国の例を見てみると、良い面もそれなりにあるようです
例えば、デンマークなどでは国民ひとりひとりが個人のマイページにアクセスすることができ、
行政の各機関に保管されている個人に特定の情報が表示されます。
■自分や家族が必要な行政申請とその期限
■過去に行った申請内容
■自分はどのような助成金が申請可能か
■育児休暇があと何日取得可能か
■取得可能な年金額やその運用状況
といったプッシュ型の情報提供を受けることができます。
日本では自分で調べて申請しないと、税金の還付すら受けられませんもんね
また、アメリカでは養育費の履行確保にも役立っているようです。。。。(ここからがブログの本題)
日本では離婚後、母親が父親に養育費を請求するにあたって、父親と協議が調わない場合は、
裁判所で調停を行うなどして養育費の額面を決定してもらい、
更に履行されない場合は、強制執行をして給与を差し押さえるなどの手続きが必要になります。
そこまでしても、父親が会社を転職すれば、差押の効力が次の会社にまでは当然に及ばず、
強制執行の手続きを再度行う必要があるため、とても大変です。
ところが、アメリカにおいては
裁判所が養育費の問題を扱うと時間がかかるとして、行政が決定するという方針が採られ、
連邦政府の中に養育費庁が設けられ、各州政府と連携を保ってガイドラインに基づいて養育費を決定します。
父親が行方をくらませている場合でも、アメリカでは国民に社会保障番号が割り当てられているため、
州を越えて移動しても居所を突き止めることができ、また、使用者は新たに従業員を雇えば登録する義務があるため、転職しても勤め先を探すことができます。
その結果、給料から養育費を天引きすることが可能となり、その他にも所得税の還付金や失業給付の差押、各種免許の停止など、あらゆる手段を使っての履行確保が可能となっているようです。
(ある意味コワイですね)
これから日本でマイナンバー制度が始まると、生活上でどのような影響が生じるのでしょうか。
メリット、デメリット、いろいろとありますが、デメリットの方が大きくなるということだけは避けたいですよね。
<みさき司法書士事務所>