ブログ
2013.05.01
その他【マルチ商法とネズミ講の違い】
最近、MRIインターナショナルが顧客から集めた資産を消失させたことでニュースになっていますね。
なんでも、新たな出資者を多数紹介したり、出資額が多い客ほど配当利益を高く設定して、優遇していたそうで、
マルチ商法(マルチレベルマーケティング)的な勧誘方法をしていたとか
ところで、マルチ商法ってネズミ講のことなんですか?と思った方はいませんか?
実は、一応違いがあるんですよ
ネズミ講
1.定義
①金品を支払おうとする加入者が無限に増加するもの。
②先に加入した者が先順位者、以下これに連鎖して、段位的に2倍以上の倍率で増加する後続の加入者が、それぞれの段階に応じた後順位者となること。
③先順位者が、後順位者が支払った金品から自分の支払った以上の金品を受け取る
以上のような金銭の配当組織。
2.法規制
「無限連鎖講の防止に関する法律について」により、禁止されている。
3.罰則
①ネズミ講を開設又は運営した者は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金とし、又はこれを併科する。
②業として加入勧誘をした者は、1年以下の懲役又は30万円以下の罰金とする。
③加入を勧誘した者は、20万円以下の罰金とする。
簡単にいうと、「金銭配当組織、法律で禁止されている、勧誘した者も刑罰を受ける」というところでしょうか。
マルチ商法
1.定義
①物品の販売又は有償で行う役務の提供の事業であること
②販売の目的物たる物品の再販売、受託販売若しくは販売のあっせんをする者又は同種役務の提供若しくはその役務の提供のあっせんをする者を特定利益(配当など)が得られると言って勧誘すること
③その者と特定負担を伴うその商品の販売若しくはそのあっせん又は同種役務の提供若しくはその役務の提供のあっせんにかかる取引をすること
2.法規制
連鎖販売取引と言って、「特定商取引法」により、厳しく規制されている。
3.罰則
規制に違反しなければ特になし。
確かに、MRIインターナショナルの勧誘方法はマルチ商法的な勧誘方法ですね~。
マルチレベルマーケティングについて、日本では特定商取引法において、厳しく規制されています。
(しかしあくまで規制であって、禁止はされていません。)
というわけで、マルチ商法は一応合法といえば合法なのです。
でも、借金を抱える原因になることもありますし、執拗な勧誘は友人関係を壊す恐れもあります。
高校を卒業して交友関係が急に広がったばかりの大学生や専門学校生さんなんかは、
純粋で騙されやすいので、本当に気を付けていただきたいです。
何かあったときは周りの大人に相談するようにしてくださいね!
*本記事はマルチ商法を擁護する趣旨ではありません。悪しからず。
<みさき司法書士事務所>