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2013.04.23
不動産登記【任意売却物件の取引】
任意売却(借金返済のため、やむを得ず売却すること)物件の取引の際に気を付けないといけないことは、
債権者からの「差押え」の有無です。
差押の入っている不動産をそのまま売却するわけにはいかないので、
取引当日までに差押を取り下げてもらうように債権者と話をつけておく必要があります。
(これは不動産屋さんが行ってくれます。)
債権者は、決済当日に売買代金の中から一部の返済を受けたのを確認した後に、
差押の抹消書類を司法書士に渡してくれます。
そこで、司法書士が同日中に登記申請と、差押の抹消に走ることになります
ここで、注意です。
差押債権者が抵当権者やその他の一般債権者であれば、裁判所からの登記嘱託になりますので、
債権者の持ってきた「取下書」を、不動産強制執行事件が継続している裁判所に持って行って、
裁判所から登記嘱託をしてもらうという流れになります。
ところが、差押債権者が官公庁(税金の滞納による差押等)である場合には、
裁判所からの嘱託によらず、直接法務局に「抹消登記申請書」を提出することになります。
ですから、司法書士はその他の登記申請書と合わせて、
債権者から受領した抹消申請書を法務局の窓口に提出すればよいのです。
差押ひとつとってみても、どこに取下の窓口があるのかがとてもややこしいです。
抹消書類の確認と、事前の打ち合わせを入念に行う必要があるため、
差押の入った不動産の売却は神経を使います。
<みさき司法書士事務所>