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2017.10.24
商業登記【不動産の現物出資にDESを利用してみた】
先日、資本金を増資するにあたり、不動産の現物出資をしたいというご相談をお受けしました。
現物出資する場合、原則として裁判所の選任した検査役による調査を受けなければならず、検査役の調査を省略するためには、不動産の場合は不動産鑑定士の鑑定書を添付することを要します。
地元の中小企業ですので、そこまで費用をかけて現物出資することもできず、どうしようか悩んでいたところ、ふと良いアイデアを思いつきました(もしかしたら普通かもしれませんが)。
目的の不動産を法人との間で売買し、その売買代金債権を「期限の到来した未払いの金銭債権」として、現物出資の目的物にしてしまえというアイデアです。
会社に対する金銭債権を現物出資する場合、「弁済期が到来していて、現物出資財産の価額が負債の帳簿価額を超えない場合」には検査役の調査を省略することができます。
さらに、この手段を用いれば、不動産鑑定士の鑑定書も不要な上、売買を原因とした所有権移転登記を行うので、土地の登録免許税が少しだけ安くなります
依頼者様に喜んでいただけて私も嬉しかったです
<みさき司法書士事務所>