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2017.01.23
その他【台船の登記が可能か】
自分でもときどき忘れてしまうときがありますが、実は「海事代理士」の資格も持っているので、船に関する相談が来ることがあります
先日、「台船」に所有権を第三者に対して公示する方法があるかと相談を受けました。
台船というのは、よく海に浮かんでいる、作業用のクレーンを置いたり荷物を置いたりする、動力のない箱船のことです
通常の船であれば、20トン以上なら登記、20トン未満の小型船舶でも登録ができるので(対象外のものもあり。)、所有権の公示ができるのですが、台船は船と言いながらも、推進機関がないため、登記・登録の対象外となってしまいます。
では第三者に対して所有権を主張する方法としてはどのような方法が考えられるかですが、台船は基本的には単なる「動産」ですので(不動産以外は動産です!)、動産としての対抗要件を備えるしかありません・・・。
ただし、「建設機械抵当法」という法律に準拠し、建設機械として抵当権の目的とする場合にだけ、所有権保存の登記が認められていますが、抵当権の目的となっていなければ、所有権の登記はできません。(建設機械抵当法3条)。(打刻➡所有権保存登記➡抵当権設定登記の順序で手続を行いますが、所有権保存登記から30日以内に抵当権設定登記がなされない限り、建設機械登記簿は閉鎖されてしまいます。)
抵当権の目的にもならない場合には、やっぱり動産としての対抗要件を備えるしかないのでしょうか・・・。
ちなみに、民法の原則ですが、動産としての対抗要件の具備は、「引渡し」です。
いやいや、現実的には対抗要件として、無理がありすぎです
<みさき司法書士事務所>