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2012.12.25
相続【戸籍】
この3連休の間に、「永遠の0(ゼロ)」という小説を読みました。
以前から読みたいと思っていたため、読めて良かったです。
もうご存知の方も多いかと思いますが、
この本は自分の実の祖父が太平洋戦争の特攻隊として戦死したということを知った孫が、
当時の祖父を知る人を探して訪ねて、祖父や戦争の話を聞いてまわるというストーリーです。
来年は映画化もされるそうですね。
絶対観に行きたいと思います。
この本を読んで、ある相続登記をするために戸籍を辿っていたときのことを思い出しました。
ある女性の相続の登記を息子さんから依頼を受け、戸籍を収集していたときのことです。
息子さんからは、「母は前夫が亡くなっての再婚だと聞いています。前夫との間に子はいません。」
とだけ伺っていたため、それを頭に置いた上で、戸籍を辿っていました。
すると、戸籍からわかった事実では、亡くなった前夫は、「太平洋戦争でのとある海上での戦死」であり、
かつ、婚姻日は戦死される日の前日だったのです。
戦死された方の戸籍を見たのは初めてではなかったのですが、さすがにこれには胸が痛みました。
お二人の間にどれだけのドラマがあったのでしょうか。
出兵前日に、戦死するかもしれないと覚悟した上で婚姻届を役所に出したのでしょうか。
なんだか、映画の世界のような出来事ですが、
本当にあった出来事なんだと思うと、涙が出てきました。
依頼者でもある息子さんにこの戸籍からわかる事実を話すと、
「それは知らなかった」と感極まっておられました。
今の時代は、当時では考えられないほど平和な時代なのだなと思い、
平和な時代に生きていることを感謝しなければならないと改めて感じました。
<みさき司法書士事務所>