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2012.11.07

相続【数次相続】

 相続による不動産の名義変更のご相談を受けた際に、大変多いのは「数次相続」と呼ばれる相続関係が発生している相続です。

 数次相続とはなんでしょう?数次相続とは、相続人が被相続人の相続開始後に死亡し、さらに相続が発生している状態のことをいいます。
「被相続人の死亡後、遺産分割前に相続人が亡くなるなんて、滅多にないでしょう?」と思われるかもしれませんが、まったくそんなことはありません。


 預貯金などのすぐに分けられる財産については、だいたいの方が被相続人死亡後すぐに相続人間で分けているのですが、不動産など、ちょっと手続きのややこしいものになると、実際には相続の手続きがされず、放置されていることがほとんどなのです。
 特に不動産の名義変更は義務ではありませんからね。

 不動産を相続人のうちの一部の者の名義に変更したい場合には、相続人全員で遺産分割協議を行うことが必要です。

 相続人が家族間だけだったときには話し合いがスムーズにいったはずなのに、相続を放置していたがために、相続人が家族以外の広範囲に広がってしまった場合には、遺産分割協議がスムーズに行えないことが多々あります。
子や直系尊属がおらず、配偶者と兄弟が相続人となるケースにおいて、数次相続が起こり、兄弟の子や配偶者までが相続関係に入ってくるような場合には、ほぼ他人ですから、中には会ったことのないような人もいたりして、大変です。

 相続人のうちの一部の者が行方不明になっていたり、未成年者がいたり、制限行為能力者がいたり…。
 なかにはがめつい性格で、自分にも相続権があることがわかると、金銭の要求をしてきたりする人もいます。
 「いざ!名義を自分のものに!」と思ったときにはもう遅いこともあるのです。

 話し合いができるうちに、相続した不動産の名義変更は行っておくことをお勧めします。

 <みさき司法書士事務所>

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